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インボイスの経過措置の控除割合

免税事業者から課税仕入れに係るインボイスの経過措置で適用する割合は、課税仕入れの時期で判定します。

令和 8年 9月30日以前の課税仕入れ   控除割合 80%
令和 8年10月 1日~令和10年9月30日   控除割合 70%
令和10年10月 1日~令和12年9月30日 控除割合 50%
令和12年10月 1日~令和13年9月30日 控除割合 30%
令和13年10月 1日~             控除割合  0

各期間において支払いのある取引、発生の取引、法人税の短期前払費用の適用がある場合など、ケースによって判断します。
例えば、一年分の賃料を継続的に支払った場合、経過措置の適用は支払った年度の控除割合となります。
2027年4月より、食料品1%など、消費税率が変わっていきます。

青色申告特別控除についての改正

令和8年度改正で、青色申告特別控除に改正が行われました。
改正以前は、税理士事務所で記帳代行を行っている場合、電子申告を行うことで青色申告特別控除65万円を利用し、複式簿記による記帳での書面申告55万円控除、複式簿記に至らない、簡易簿記での会計処理は10万円を控除の額として申告を行っていました。
今回の改正で、
1.旧55万円控除
貸借対照表の作成、提出期限までの電子申告で控除額が65万円に。

2.旧65万円控除
仕訳帳、元帳を電子帳簿保存法に定める電磁記録の保存を行っている。
そして特定電子計算機処理システムを使用すると共に、電子取引の情報にかかる電磁記録のうち、その保存が当該特定電子計算システムを利用して国税の納税義務の適正な履行に資するものとして、一定の要件を満たすことができるものは当該要件に従って、保存を行っている場合。
以上の要件で75万円の控除額に。

3.10万円控除
不動産、事業をおこなう事業者が簡易な簿記の記帳で記録している場合。
次のものは除外されます。
不動産所得を生じる人の収入金額が、全前年分1000万円を超える者。
事業所得が生じる人の収入金額が、全前年分1000万円を超える者。

75万円の控除額適用にあたっての要件

電子帳簿保存法で、会計事務所、記帳代行業者での帳簿作成に関しては、国税関係帳簿の作成にあたって、書面であるか、電子的記録であるかにかかわらず、期間中に記帳せず、当該期間終了後にまとめて記帳することを委託する方法は認められない。
また、保存場所に関しても各税法で定められているため、記帳代行の所在地にすることは認められない。
保存義務者は定期的にその電子記録の還元を受けることにより、備付期間においても、保存期間に備え付けているディスプレイの画面及び書面に出力することができるようにしておかなければならない。
納税者自身が帳簿を備え付けることが求められて、自計化してゆく方向への改正となっています。

税制改正

1.令和8年4月1日以降終了年度から適用 令和8年4月決算

特定資産の買換えの場合等の課税の特例

長期所有土地建物等からの買換えとは、長期所有の土地、建物等から、国内にある土地、建物への買換えについて、建物、付属設備、構築物を特定の施設に係る事業の遂行上必要なものに限定され、3年延長されました。
特定施設とは、事務所、工場、作業場、研究所、営業所、倉庫、住宅で、福利厚生の施設を除くので、社宅の用地は該当しません。

2.令和8年4月1日から取得し、かつ事業に供した資産

中小企業が少額資産を取得した場合、取得資産価額が40万未満に引上げられました。
摘要総額は、以前と変わらず300万までです。常時使用する従業員数は500人から400人に引き下げられます。
中小企業投資促進税制と中小企業経営強化税制における、工具及び備品の取得価額も40万に引上げられました。

3.令和8年4月1日以後開始年度 令和9年の3月決算

防衛特別法人税の創設
法人税に対して、税率4%の新しい付加税が加えられました。
中小法人は、課税標準となる法人税から500万を控除します。

賃上げ促進税制
大企業について、令和8年4月1日以降開始する事業年度から廃止されます。

不動産の一括検索

所有不動産記録証明制度

相続登記の義務化が進む中で、資産の把握漏れから過料となるペナルティを受けないようにこの制度を利用していかなければならないかと思いますが、まだ問題点も多く存在しています。
この制度は令和8年の2月からスタートしています。
これまでは各市町村が個別に発行する固定資産税台帳の名寄帳に頼らざる得ない状況でした。しかし名寄帳は自治体が管理していて、どの自治体に財産が存在するかを把握している場合には請求することが可能でしたが、全国の不動産から特定の人が所有権の登記名義人となっているものを抽出する仕組みは存在しませんでした。
国は2024年4月に相続登記を義務化し、相続人は不動産の取得を知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。
法改正以前に発生していた不動産についても適用の対象としています。
「正当な理由」なく放置した場合には10万円以下の過料という罰則も科されています。
とはいえ、問題は相続人ですら先代がどこに、どれだけの土地を持っていたかを把握することができないという点にあるので、すべての相続財産を登記せよ、と言われたところでやりようがありません。そこで導入されたのが「所有不動産記録証明制度」というわけです。
この制度は、すべての財産を確認することができるという万全なものではなく、登記簿に登録されている氏名、住所が請求書に記載された検索条件と完全に一致している不動産のみの抽出になります。購入した先代の住所が当時のものであり、その後、転居の伴う住所変更が行われていなければ、検索に反映されないことになり、漏れてしまう可能性が非常に大きいという状況です。
さて、すべてを検索することも非常に難しく困難を極める中、さらに難しいのはその財産の登記になるかと思います。
相続人の確認をどのようにするのか、不明者がいた場合の手続きの煩雑さを考えると、到底今の制度で過去を訴求して相続登記を行うことは困難です。
相続から20年以上になると、亡くなったものも発生し、相続人は何十人もの数になるかと考えられます。登記の抜本的改正がなければ、相続登記は進まず手続きの困難さばかりが残るので、登記の簡素化が期待されます。

新年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

本年は、丙午の干支となり、情熱や強さ、スピード感、情熱や勢いが高まり、エネルギーのある大きな飛躍の年と言われています。

昨年より、モノの価格上昇、上場株式の日経平均株価の5万円台への上昇、税制の改正、急激な変化は我々のみならず、多くの企業が直面し、乗り越えなければならない状況に直面しているかと思います。

この状況を冷静に受け止め、更なる研鑽を重ね、クライアント企業様と共に乗り越えてゆく決意でございます。

皆様におきましては、健やかで実りの多い一年になることを、祈念しております。

本年も宜しくお願い致します。

特例有限会社の事前確定届

事前確定届出給与は、役員の職務について所定の時期に確定した金額に基づき支給される給与で、定期同額給与と区別されます。職務の執行の開始日から1ヶ月以内等の所定の時期までに「事前確定届出給与に関する届出書」を署に提出することになります。

この職務執行の開始の日は、通常、株式会社であれば定時株主総会が開催されるため、定時株主総会で就任、再任された役員は、その株主総会の開催の日が職務執行の開始日となります。
特例有限会社の場合、会社法上の株式会社として存続しますが、「会社法施行に伴う関係法律の整備に関する法律」に取締役にかかる任期の規定等が適用されないようになっています。
特例有限会社は、取締役の任期を原則2年等とする会社法に規定が適用されないので、事前確定届出給与の届け出が記載できません。よって、適用を受けることができないことになります。
役員の任期を定めていない特例有限会社は、定期同額給与等を使うか、事前確定給与の届け出を出すためには定款等に役員の任期を定めている必要があります。

オンラインツールによる税務調査

国税当局は、企業への調査においてオンラインツールによる「リモート調査」を全法人に対象を拡大する方針を明らかにしています。
コロナのパンデミック時に、国税当局はオンライン調査を試行してきました。22年10月から、当局が用意したシステムによる調査を進めています。
当初は資本金40億円以上の大企業が対象でしたが、次に資本金1億円以上の企業、そしてすべての納税者、法人に拡大となりました。
今回、オンライン調査を採用するのは金沢国税局、福岡国税局の管内税務署に限定されます。ただ、1年以内には全国でオンライン調査が実施されるとのことです。
9月にスタートするオンライン調査では、調査に当たってデジタル庁が提供する政府共通の業務実施環境の「GSS(ガバメントソリューションサービス)」を利用します。このGSSは政府関係職員が使うものになります。
国税庁がかねてよりすすめている「KSK(国税総合管理システム)」は、26年度にKSK2に移行することになっています。
GSSとKSK2の両者が揃い、連携されると情報の一元化がさらに進むでしょう。

親族間の貸し借り

親と子や祖父と孫、親族間の貸し借りでは金銭消費貸借契約を交わさない。返済や利息の払いも決めないお金のやり取りを行ったケースの場合、貸し借りの事実を証明するすべがないため、国税当局から贈与とされ、贈与税の課税対象となってしまいます。贈与額が高ければ贈与税の税率は上昇します。
裁判所の判決によれば、「親族間で財産的利益の付与がされた場合、特別の事情が存在しない限り贈与があったものと認めるのが相当である」「貸与が明らかでない限り、贈与があったものと認めるのが相当」と認識を示しています。

親族間の資金移動が金銭の貸借だと主張するためには以下の要件を準備することが大切です。

1.金銭消費貸借契約書を2通作成し、双方の所有とする。
 日時を明確にするためには、公証人役場で確定火の日付印を押してもらうと明確に贈与日が確定できます。

2.返済履歴の明確化。
 形式的に賃貸としているが、返済の形跡がない。出世払いと言ったりするが、借入金そのものが贈与になるので、預貯金の通帳を通じて履歴を残すのがよいでしょう。

3.契約書の作成時に借入金にかかる利息を設定する。
 借入金が無利息の場合、利子相当額の利益を受けたものとして贈与として取り扱われる場合があります。通達で、夫婦間や親子の場合の特殊関係間のある者のあいだで交わされた金銭貸借の利息は、その受ける金額が少額である場合は強いてこの取り扱いをしなくても妨げないものとすると記載があります。しかし、少額と示す金額の記載はありません。

将来にわたるリスク、あらかじめの準備をもっての対応が必要になるかと思います。

税務調査のWEB会議システム

令和7年9月より、税務調査がWEB会議システムにより段階的に行われるそうです。
調査官と納税者がメールでやり取りをすることも含まれています。
国税庁は税務調査のデジタル化を一気に進め、GSS(ガバメントソリューションサービス)の導入に伴い、法人、個人、消費税、源泉所得税だけでなく、相続税、贈与税、資産税についてもオンライン調査の対象としています。
オンライン調査等の対象となる「調査等」とは、実地の調査、行政指導、書面添付制度に係る意見聴取が該当します。

手順としては、
①インターネットメールでの連絡
②事前通知後の調査官とのやり取りをメールで行い、調査に必要な資料の請求をする。
③WEB会議システムによる面談
④調査に係る質問、回答のヒアリング
⑤帳簿書類等の資料のデータの受け渡し

オンライン調査等の活用に、納税者及び調査官双方が効率的に調査の対応ができるとありますが、本当にそうでしょうか。どうしても一方的な立場からの言葉になる様な気がします。

防衛特別法人税

令和7年の改正税制で「103万の壁」はクローズアップされましたが、それに隠れた法人課税があります。
「防衛特別法人税」根拠は、我が国の防衛力抜本的な強化等のために必要な財源を確保することです。課税期間は当分の間となっていますが、期限に定めがないので廃止されるまで継続されます。

課税の内容ですが、法人に対して4%の新しい付課税として課せられます。
中小企業に関しては、法人税から500万円を控除され、超える部分が課税標準法人税額になります。
課税事業年度は、令和8年4月1日以降に開始する課税事業年度からの適用です。

防衛増税の一環でたばこ税率の引上げなども実施されますが、防衛力の強化のための財源確保策として法人税、たばこ税、それに増税される予定の所得税は、引き続きの検討となりました。
103万の壁と所得税の防衛課税、相容れるのは困難であると考えられたのでしょう。しかし、所得税増税は継続検討されていくことになります。